2011年11月20日日曜日

34歳にして資産22億ドル(約1670億円)

34歳にして資産22億ドル(約1670億円)で、フォーブスの長者番付540位、日本で13位となった、グリー創業者の田中良和氏。いまやテレビゲームを道行く誰もが携帯電話の画面で手軽に楽しむことができるようにした功労者の一人だ。日本では少ない待望の30歳台ビリオネア。なぜ若くしてそこまで成功することができたのか。「今のマーケットを考えてもしょうがない」と考えたことは大きなヒントではなかったか。

 田中氏がかつて在籍した楽天の時価総額は現在、1兆円を優に超える規模になっている。しかし、田中氏が在籍していた当時は最年少のメンバーだったそうで、「オフィスにはたったの6人しかいなかった」という。

そして、今ではあまり考えられないだろうが「三木谷(浩史)さんに焼き肉を食べに連れていってもらったりした」ということも当時はあったそうだ。いわゆる町工場レベルの規模から、猛スピードで1兆円規模の会社になる途中を見てきた、あるいは実際に体験できたことは日本国内では希少だろう。

2011年11月7日月曜日

今年のノーベル賞学者がヘッジファンド顧問に

今年のノーベル経済学賞受賞の米NY大学のトーマス・J・サージェント教授が、ヘッジファンド運用会社の顧問に就任することが3日わかった。

 米NYタイムズによると、サージェント教授を迎え入れるのはNYに本社を置くハッティントンヒル・キャピタルで、投資家にあてた書簡に「マクロ経済への洞察が深いサージェント教授を迎えることは大きな意義があると考えている」と記しているという。

 サージェント教授は、従来のマクロ経済学に真っ向から立ち向かった、マクロ経済学の革新的な経済学者の一人として知られ、大きな影響を与えた。07年からアメリカ経済学会会長。今年「マクロ経済の原因について実証的研究を行った」と評価され、ノーベル経済学賞を受賞した。

 過去には、ローレンス・サマーズ氏がDEショー&カンパニーの顧問になったり、現在は前FRB議長のアラン・グリーンスパン氏は、ポールソン&カンパニーの役員となったような例もある。

 ただし、ノーベル経済学賞と言えば、マイロン・ショールズ、ロバート・マートンの両経済学賞受賞者をボードメンバーに要したLTCMが98年に破綻したことが想起される。ロシア国債のデフォルト発生確率を100万年に3回と読んだが、外れた。

 LTCM創業者ジョン・メリウェザー氏は、2人を起用したのは投資資金集めという面が大きかったとかつて語ったことがある。多くの資金が集まったが、結果的に悲劇を大きくしてしまった。

 ハッティントンヒルは、創業者が大手ヘッジファンドSACキャピタルから独立して07年から立ち上げ、08年13%、09年17.16%、10年6.9%のリターンをあげている。今年はここまでマイナス0.2%。運用資産は15億ドル。サージェント教授招へいはLTCMのように、投資資金集めという面もあるだろう。